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2018年12月7日金曜日

【AmazonAlexaスキル開発】AmazonAlexa 著作権対策ガチガチにして単機能スキルをストアリリースした話

こういう人向け

  • パロディスキルなど、本家の商標や著作権名称を使用しがちなスキル開発者
  • ストア上すんなり通すわけには行かなさそうなスキルを開発している方
  • ストア審査落ちをなるべく少なくしたい方

おことわり

当記事はAmazonAlexa開発およびAmazon開発サポートの方に、
攻撃的なニュアンスを一切含みません。
利用規約を読んだ上で規約を守ってスキルをリリースする為に奮闘した記録になります。


何を行ったか


山手線新駅投票を模したシミュレーションアプリを作成しました。

東京以外の方に概要(元ネタ)を説明します。

「高輪ゲートウェイ」で、駅名案公募の意味はあったのか。130位を選ぶとは https://tabiris.com/archives/takanawagateway2018/

公募したにもかかわらず、130位の「高輪ゲートウェイ」という候補が選ばれている、
というのがニュースになっています。

何を投票しても最終的に高輪ゲートウェイに収束してしまう、という
構造をAmazonAlexaスキル内でも再現したくてスキルを開発しました。

「山手線新駅投票シミュレーション」を作成する上でのボトルネック

  • AmazonAlexaの利用規約
    • Amazonによる後援または推薦をほのめかすか、その他の方法でAmazonとの関係を偽って描写している。
    • スキルアイコンの一部にAmazon端末の画像または類似画像を使用している。
    • 第三者の知的財産権(著作権、商標、パブリシティー権を含む)を侵害している。
    • 会社やブランドの関連会社であると主張しているが、実際にはその会社またはブランドの公式スキルではない。
  • スキル名に「山手線」という固有名詞を使用している。
    • 商標登録第4152698号 山の手線
  • 読み上げるフレーズの中で「山手線」「JR東日本」という固有名詞を使用している。
    • 世界観の説明に必要不可欠。でないと現実とかけ離れて過ぎてしまう。
  • スキル呼び出し名の工夫
    • 長くなるので後述します。説明必須や。
正直AmazonAlexaの利用規約を見る限り、無理ゲーに近かったですが
なんとか通しました。

利用規約と全力で戦った三本の矢、武器

  • 「山手線」というスキル名利用の正当な主張
  • 限りなく99%類似している、別名
  • スキル呼び出し名に関する、断り
そして最大の武器はテスト手順です。
私はテスト手順に長々と説明して上記ボトルネックを解消していきました。
ひとつずつ解説していきますね。

「山手線」というスキル名利用の正当な主張

    実際に記述した内容、貼りますね。
    これ効果てきめんだったと思います。

    ■スキル名:「山手線」の使用について

    下記他スキルのように「山手線」にルーツが明示的であるスキルが同様に審査を通っている事から、
    スキル名に「山手線」を使用して審査落ちの対象になりえないと考えております。
    ・山手線ゲーム
    ・リアル山手線ゲーム(新駅未対応バージョン)
    ・QOLPの山手線クイズ


    限りなく99%類似している、別名


    スキル名で使用している名称は、「やまノうて線」「じえいあーるひがっしーにほん」であり、現実の企業名や著作権に触れる名称は一切使用しておりません。

    こちらも効果てきめんでした。
    審査落ちしていません。

    スキル、スキル呼び出し名で審査落ちしてしまった!


    実は1度だけスキル名、スキル呼び出し名で審査落ちしました。

    現在のスキルタイトルおよびスキルの呼び出し名は、ユーザーに実際の投票結果と誤解を招く可能性があります。スキルタイトルおよびスキルの呼び出し名で、シミュレーションであることが明確になるように変更をお願いいたします。


    なぜスキル呼び出し名にそもそも「シミュレーション」という言葉を使ってないのか


    これには明確な意図があります。

    【AmazonAlexaスキル開発】スキル呼び出し名って実質工夫とか技術的介入の余地一切なくない? 
    http://iga34engineer.blogspot.com/2018/12/amazonalexa_6.html

    詳細は上記記事をご一読いただきたいのですが、
    今あるノウハウとして、スキル呼び出し名って呼び出しの精度とても低いのです。

    シミュレーションという言葉を使用するにあたりボトルネックは下記が想定されます。
    • 広く使われている「シュミレーション」という言葉は拾えない
    • シュミレーションを拾えないことで審査落ちする。
    つまり、僕としては「シミュレーション」というスキル呼び出し名を利用する事は、
    「シュミレーション」という言葉にも対応するという現状では難しい課題に向き合う必要があるということが分かってました。

    スキル呼び出し名に関する、おことわり


    テスト手順にめっちゃ記載したんだよなぁ。。。


    スキル名、または呼び出し名は「シミュレーション」という名称を使用しております。
    英語の表記はSimulationであり、日本で誤用とされているシュミレーションという言葉とは全く意味も異なるので、シュミレーションを含む呼び出しには答える必要性がございません。
    岩波書店が発行している広辞苑第7版でも「シミュレーション」という言葉はございますが、シュミレーションという言葉は存在しません。

    存在しない、全く意味の違う言葉での呼びかけ、または
    呼びかけテストによる審査落ちは不当と考えます。


    スキル呼び出し名に関する、おことわり


    結果的に審査を通す事が出来ました!
    正直アプリ制作期間は1からスタートして10分なのに、
    著作権絡みの審査落ち対策で数時間取られています。

    こういう経験も、良いかなと思ってチャレンジしてみました。
    ノウハウを共有する意味でもブログにしてみました。

    ぜひチャレンジしてみてください。

    まとめ

    • テスト手順に予め論点となる部分について記載すれば良い。
    • おそらくテスト手順は熟読された上でデバックされている。
    • 利用規約を読んだ上で正当性を主張する。


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